中古戸建住宅の屋根下地材の表し仕上げはやめるべき!

リノベの基礎知識(戸建住宅編)

近年中古戸建て住宅のリノベーションをされる方が増えてきています。この背景には、今まで住まれていた方が高齢になり駅に近い物件に移り住むという傾向が増えてきているというのが要因のひとつではないでしょうか。

中古戸建住宅でも、鉄骨造や鉄筋コンクリート造、木造と様々ですが、その中でも一番多い木造住宅で、近年よく見かけるリノベーションが「屋根下地材をリビングなどに見せるリノベーション」です。リビングを吹抜けなどにし、2階の屋根の下地材を室内に見せる、「表し仕上げ」増えてきています。

しかしこの仕上げ、中古木造住宅のリノベーションではやめるべきです。普通天井裏もしくは屋根下地の間に断熱材と言われる材料が施工されています。この断熱材で暑さや寒さ対策をしているのですが、この断熱材をとって屋根の下地材を見せる仕上げにすると、太陽の直射日光を受けた屋根の熱気が室内に反映され暑い寒い家になりかねないです。

但し屋根下地材の間に断熱材が施工されている場合(屋根断熱)は、例外です。この場合は、見せる仕上げにしても断熱材がきちんと施工されているので問題はないですが、ほとんどの中古戸建物件で、この屋根断熱がされている物件は少ないです。

屋根の下地材を見せる仕上げにする場合、断熱材をきちんと施工してあげれば問題ないですが断熱材をどこにいれるか?が問題になってきます。元々あった天井をとってしまい断熱材が施工されていたスペースがなくなってしまってわけですので、考えられるスペースは屋根材と屋根下地材の間に新しく断熱材を施工するという方法。

しかしこの方法、屋根を一旦剥がしてから断熱材を入れなおすのですからかなり大掛かりな工事になります。よく見る中古戸建住宅で、屋根下地材を見せているリノベーションの中で果たして、この屋根断熱に再施工している物件はどれくらいあるのでしょうか。少ないはずです。

言ってみれば、それをみせれば味や天井を高くとれるから。という見栄えだけの考えでなんでもかんでも見せれば「かっこいい」という訳ではありません。

きちんと屋根断熱をしてから見せるのなら問題ないですが、実際屋根の葺き替えまでする方は少ないのではないでしょうか。木造住宅の中古戸建で屋根下地材を見せる仕上げ方法は、なんのメリットもないです。コストは高くなるは、断熱性能は落ちるはで、いい点なんてまったくないです。

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