建築士が教えます!リノベーションの工期はどれくらい?
神戸や大阪・阪神間を中心にリノベーションを専門に設計している私たちですが、リノベーションのご相談を頂いた時によくご相談いただくのが、費用の他にどれくらいの工事期間になるのかです。リノベーションの工事期間は実際どれくらいなのか?今回は、皆さんが気になるリノベーションの工事期間についてご説明していきたいと思います
設計期間について
さてリノベーションの工事に入る前に、設計という期間があります。これは実際にリノベーションをどんな風に工事するのかを記載した図面になります。この図面を作成する前に、現地の実測をし現状がどのようになっているのかを確認した後に、「現状図」というのをまず作成します。この現状図を元に、お客様からお聞きしたご要望などをふまえて、その他の平面図などを作成していきます。これらの図面を元にお打合せをかさねていきます。
このお打合せですが、リノベーション会社さんや設計事務所さんなどの会社によってはお打合せ何回までと言った回数制限がある所も多いようなので事前に確認することをお勧めします。
お打合せをかさねある程度仕様なども決まりましたら、お見積りに入ります。ここまでで約1か月から2か月ぐらいの期間になります。
お見積もり期間について
設計図面がある程度出来上がってくると、次に各業者さんへのお見積りと入っていきます。このお見積り方法は色んな方法があり、工務店さんから各業者さんへお見積りする方法と工務店さんと建具屋さんなどへ分けてお見積りを依頼する方法(分離発注)があります。
それぞれメリット・デメリットがありますが、取り仕切るのはリノベーション会社さんや設計事務所さんがやってくれるのでお客様自身が特に手配するような事はありません。この1回目のお見積りは、ほとんど金額オーバーのお見積りが出てくることが多いです。その理由として、お客様からお聞きしたご要望を一旦すべて取り込んだ物に対してのお見積りになるからです。この1回目のお見積りで、実際の金額が解かってきますのでそこから設備のランクを下げたり仕様を変えたりを繰り返しながら、ご予算内に収まるように何度かお見積りを繰り返します。
お見積りがご予算内に納まった後にご契約となってきます。このお見積り機関でだいたい1か月程度の期間になります。
実際の工事期間について
ご契約の後にいよいよリノベーションの工事へと進んで行くわけですが、今お住まいのマンションや戸建て住宅をリノベーションされる方は、仮住まいへのお引越しを済ませておく必要があります。中古物件を購入してのリノベーションの方はそのままで大丈夫です。
工事へ入る前に、近隣住民様へのご挨拶へお伺いしておく必要があります。特にリノベーション中は、騒音や各業者さんの出入りなどがある為にご挨拶をしておくことは大事です。近隣住民様へのご挨拶は、ほとんど業者さんが済ませてくれますが、業者さんとご一緒にご挨拶に行くとなお良いかと思います。ご挨拶が終われば本格的なリノベーション工事へと入っていきます。
まずは解体から始まります。この解体では既存の間取りや設備機器などを解体していきますので、足元が悪い状態ですのでこの期間は現場監理者がいないときは、現地を見に行くときは気を付けて見に行くようにした方が良いです。解体が終われば、一旦状況のご説明がほとんどのリノベーション会社さんや設計事務所さんではあります。この時に実際に図面通りに工事できるのか?や不具合箇所などのご説明があります。
この解体作業までが、概ね1週間から2週間程度の期間になります。解体作業が終われば、大工工事・電気工事・設備工事などと言った各業者さんの工事が進んでいきます。各業者さんの工事が進んで行くにつれて、定期的な現地お打合せの時間が発生してきます。解体時にはわからなかった各納まりの方法や各種サンプルの確認、コンセントやスイッチの位置や高さなどと言った細かな部分のお打合せ時間が出てきます。
またごく稀ですが、追加工事と言う工事が発生してくることもあります。リノベーションの場合、現状の建物を利用して工事する為目に見えない部分がどうしても出てきます。その為当初の設計図面通りには工事できない部分も出てくることがあります。
解体工事後の現地は、あまり工事が進んでいない場合が多いです。実際に現地を見に行って工事が進んでいなかった・・・少し心配・・・と思われると思いますが、これらは段取りよく工事を進める為に各業者さんの現地確認や調査・準備などが必要になってくるために、解体工事後しばらくは大きな変化が無い場合が多いです。
解体工事からリノベーションの完成まで、大体3か月から4か月ぐらいですが、実際工期の延長という場合もリノベーションではよくあります。その大きな要因のひとつが、当初予定していた工事では工事できない。という場合があります。その理由は、上記でもご説明した通り目に見えない箇所が多々ありそういった場合に一旦確認・報告という作業が発生して来るためです。また昨今の品物不足なども大きく影響し、実際の工期予定よりも工期が延長してしまう場合が多々あります。
リノベーション完成後について
リノベーション工事が終わり完成となる前に、設計者さんやお客様による不具合箇所などのチェックがあります。このチェックの見るポイントとしては、各設備機器の動作確認や壁や天井の汚れや破損その他取付高さなどこの段階でチェックし動作不具合や間違っていれば指摘しておきましょう。
それらの不具合等箇所を直す「手直し工事」というのが、その後発生してきます。チェック時に指摘があった箇所の手直しや設備動作の再チェックなどの期間です。この期間で大体1週間程度といった時間が必要です。
最後に
ここまでリノベーションの設計段階から実際の工事完成までの工期についてみてきましたが、如何だったでしょうか?現場調査・設計図面作成までおおむね1か月から2か月程度、その後お見積りで1か月程度、リノベーション工事開始から完成まで3か月から4か月程度かかり、合計で約6か月程度の期間がリノベーションでは必要になってきます。これらは今住んでいるマンションや戸建て住宅をリノベーションする場合ですが、中古マンションや中古戸建住宅を購入してリノベーションをする場合は、物件探しの時間もプラスされてきます。
新築に限らずリノベーションでも家つくりはとても労力と時間が掛かって大変だと思います。それでも多くの方が「楽しかった」「おもしろかった」というお声が多いようです。それはお客様自身が、ひとつひとつ選んでいく過程の中でこういう家にしたいやこういう風に住んでみたい。という思いがあるからだと思います。
完成まで6か月程度といった長丁場ですが、その中で不安や心配事なども多々あると思います。でもその先には、きっと今よりよい住まいがあるのではないかと思います。
私たちでは、中古物件探しから内覧・リノベーションに関するご相談など受け付けています。リノベーションに特化した一級建築士がご対応していますので、お気軽にお問合せ下さい。
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