建築士が教えます!中古物件いつまで住める?

リノベーション相談室

神戸や大阪・阪神間を中心にリノベーションを専門に設計している私たちですが、リノベーションのご相談を頂いた時によくご相談いただくのが、「中古物件はいつまで住めますか?」というご質問。今回は、中古マンションや中古戸建住宅はいつまで住めるのか?その疑問についてご説明していきたいと思います。

中古物件はいつまで住めるの?

近年新築という選択肢の他に、中古マンションや中古戸建住宅を購入してリノベーションをと言う方が増えてきました。しかし皆さんが中古物件を購入されるの際に、不安要素の一つが「いつまで住める?」という不安。中古物件いつまで住めるか?その答えは、30年から50年という所です。

といってもこれは構造やメンテンナスなどの具合によって大きく左右されてきます。新築からノーメンテナスで、まったく建物に不具合がなかった場合が30年から50年という所で、実際はノーメンテナンスという事は無いですし、建物に不具合が出ないという事は無いわけです。

また建物の構造にも大きく左右されていき、木造なのか?それとも鉄筋コンクリートや鉄骨造なのか?によって耐用年数も変わってきます。

戸建て住宅の寿命を縮める原因

中古戸建住宅のほんどが、木造住宅です。木造住宅は定期的なメンテナンスを怠るとすぐに劣化がはじまります。まずは、どんな劣化が起こり何が原因なのかをみていきましょう。

雨漏りによる腐食

木造住宅は、主要な構造の梁や柱・屋根が木造でつくられています。その為に雨風に濡れても大丈夫なように壁材や屋根材などで防ぐようになっています。壁材や屋根材などは、常に雨風にさらされているわけですから年数が経つにつれて劣化がおこります。その為これらを定期的にメンテナンス(外壁や屋根の塗装)をしていれば雨漏りを防ぐことができますし、また万が一雨漏りがあったとしても早期に発見し対応できます

蟻害

皆さんは、白アリというをお聞きしたことがあるでしょうか?木造住宅にとって最も天敵が、この白アリです。白アリは木材を好物としており、木造住宅の土台や柱を主に食べてしまいます。そしてやっかいなのが、白アリが食べているというのが発見するのが難しいという事です。土台や柱は、普段頻繁に目で確認することが難しく白アリの被害がある程度進んだ段階で初めてわかる場合が多いです

給排水管の劣化

戸建て住宅に限らずマンションでもそうですが、洗面所やキッチンなどの給排水管は壁や床下に主に配管されています。一昔前は銅管という管が使用されていましたが、今は樹脂管という材料が多く使われており銅管に比べて劣化しにくくはなっています。しかしこの樹脂管も完全に劣化しないかというとそうではなく、長年の使用で劣化を起こすこともあります。給排水管は、普段壁や床下にあるためなかなかチェックをすることが難しいです。

マンションの寿命を縮める原因

戸建て住宅と同様にマンションにも寿命を縮める原因があります。主なマンションの寿命を縮める原因をみていきましょう

屋上防水の劣化

マンションの場合、戸建て住宅の屋根となるのが「屋上」です。屋上は常に雨風にさらされている部分の為、マンションでは一番劣化が進みやすい場所のひとつです。マンションの屋上は、雨を防ぐために「防水」という施工がされており主な防水方法が、シート防水と言われるシートを敷き詰める工法で施工されている場合が多いです。このシートが劣化でやぶけたりし、そこから雨水が入り込み壁などをつたって建物を傷めていきます

共用設備の劣化

いくら自分たちが住んでいる部屋を定期的にメンテナンスしていても、マンションの場合共用設備がメンテナンスされていなければ意味がありません。たとえば、エレベーターのメンテナンスや各住戸に水を送るタンクの清掃・外壁の割れなどが無いかの打診検査など、住んでいる皆さんが毎月支払っている「修繕積立金」が共用部のメンテナンスに使われていなければ、共用設備は劣化していきマンションの寿命を縮めていきます。

戸建て住宅とマンションどちらが寿命が長い?

戸建て住宅とマンションの建物の寿命を縮める主な原因をみてきましたが、実際どちらが寿命が長いのでしょうか?その答えは、マンションの方が長いと言えます。

戸建て住宅はきちんとメンテナスしていても30年から50年程度が限界ですが、マンションの場合はメンテナンスさえきっちりしていれば半永久的と言えます。その証拠に今の中古マンション市場は、築40年とか50年といったマンションが沢山あります。では築年数が古いマンションがなぜ多いのかを次にご説明していきたいと思います

マンションの建て替えは難しい

築年数が古いマンションなぜ立て替えないの?と思う方も多いのではないでしょうか。また中古マンションを探している方の中で、将来建てかえられたり壊されたりしないだろうか・・・とご心配の方も多いと思います。結論から言うと「マンションの建て替えはほぼ不可能」と言えます。

マンションは、他の人も住んでいる共同住宅です。そのなかの誰かひとりが「古いから建て替えだ!」と叫んでも一人の独断で建て替えたり壊したりできない様になっています。それらが記させたルールが「管理規約」というものです。

マンションの建て替えには、すべての住民の5分の4以上の賛成が必要と決められています。この数値は、非常に厳しく容易にマンションの建て替えができにくくなっています。また仮に賛成が成立したとしても、建て替える費用を持ち出す必要がない。ということではありません。建て替えるのに1000万円や多くて2000万円といった費用の持ち出しが必ずでてきます。

こういった事がマンションの建て替えを難しくしている原因のひとつです。そのため古いマンションだから将来が心配ということは、あまり考えなくてもよいかと思います。

中古物件の寿命を延ばすには

戸建て住宅にしろマンションにしろ「寿命」というのは存在します。しかしその寿命を如何に伸ばすか?それは住んでいる人の意識で大きく変わってきます。メンテナンスなんか必要ない!と言う方であれば、言われている耐用年数より早く朽ちてしまいます。しかしメンテナンスを定期的に実施している中古戸建住宅やマンションであれば寿命は延びていきます。

これは人間と一緒ですね。定期的に健康診断を受けていれば悪い所は早期に発見できる。そしておおごとになる前に手が打て、少ない予算で直すことが可能になる。建物も人間も一緒ですね。

最後に

中古物件をリノベーションする時のいつまで住めるのか。という不安な部分をみてきましたが、結局は「メンテナンス」が重要になってきます。よく築年数が結構建っているから候補からはず方が多いですが、見るべきポイントはそこではなく、定期的なメンテナンスがどれくらいの頻度でされていて何処をどう直したか。という部分が大事です。

中古の戸建て住宅であれば不動産屋さんに確認してもらえば売主さんなどからお聞きしてもらえますし、マンションであれば必ず管理事務所に、メンテナンスの記録とどのように修繕費用が使われたかの記録が残っています。これらを確認して、定期的なメンテナンスを行うというのが建物の寿命を延ばし更に建物が今どういう状況にあるのかを知る手掛かりになるのです。

私たちでは、中古物件探しから内覧・リノベーションに関するご相談など受け付けています。リノベーションに特化した一級建築士がご対応していますので、お気軽にお問合せ下さい。

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