リノベーションで手抜き工事が起こりやすい原因はここだと思います
ここの所の建築業界の手抜き工事問題、レオパレスの耐火不足が最近では問題になっていました。手抜き工事は、なにも最近だけの問題ではなく、昔から懸念されてきた問題のひとつです。手抜き工事が起こりやすい原因を私なりに考えてみました。
まず最初に考えられる原因のひとつが、「現場監理」をきちんと専任しないというところだと思います。建築基準法では、どんな工事もこの「現場監理者」をもうけることが決められています。この現場監理は、お客さんに変わって現場の監理(近隣対策・現場の状況・図面通り進められているかなど)を行うのが一番の役割です。この現場監理を設けないまたは、名前だけの現場監理を設け実際は、現場の職人さん任せにするところがあります。また見積もりには、「現場管理費」という名目を記載しているのに、現場監理者を選任しないというのは言ってみれば「詐欺行為」にあたります。
次に考えられる原因が、工事と現場監理を同じ会社の人がすることだと思います。この場合依頼する側からしてみると、同じ会社だから間違いがおきにくいという感じで思ってしまうと思います。何処かに「甘え」が必ず出てくるのと「利益優先」という所があり、見えない所は妥協し隠してしまう傾向があります。同じ会社なので言ってみれば「身内」なので「ばれなければいい」という事が起こりやすいです。
もうひとつの原因は、現場監理をする人の経験不足だと思います。建築現場の職人さんたちは、どちらかと言うと職人気質の強い方が多いです。ひとつの納まりに不具合があれば、職人さんは現場監理者に指示を求めます。その時に現場監理者が答えなければ、職人さんは「この監理者はあまり建築のことを知らないな」という感じでとらえがちです。言い方は悪いですが、一度職人さんになめられてしまうとその現場は職人さんの思うがままになってしまいます。誤解がないようにあえて言いますが、職人さんが悪いのではなく現場監理者が悪いのです。
私なりの考えですが、現場監理は現場に毎日行くべきだと思います。お客さんに変わって現場を任せられているし、お客さん自身の立場になった時、気になってしかたいのではと思うのですが・・・でもほとんどの建築会社やリノベーション会社は、現場監理と言えば1週間に1・2回程度現場に行くくらいなんです。これを「現場監理」というのでしょうかね。
手抜き工事が起こりやすい原因は、やっぱり現場監理が疎かになっているという所だと思います。リノベーションの依頼先選びでもちろんデザインや担当する人とのフィーリングも大事ですが、いざ工事が始まってどれだけ現場を監理してくれるのかも大事ではないかと思います。
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