リノベーション予算内に「理想を実現する」方法とは?
投稿日:2023年7月6日 | 最終更新日:2023年7月21日
リノベーションを予算内に実現するにはどうすればいい?1000万円ぐらい掛かるって聞くけど何処にお金がかかるの?そんな疑問お持ちではないでしょうか?
自分たちの予算内で理想を実現するためにはどうすればいいのか?今回は、リノベーションの工事でどこに一番お金が掛かるのか?どうすれば予算内に理想を実現できるのか?について説明していきます。
リノベーションの費用相場は?
まずリノベーションの相場はいくらくらいでしょうか?これはマンションか戸建て住宅かで変わってきますが、概ね2000万円以下といった所です。マンションの場合ですと800万円から1200万円程度。戸建て住宅であれば1400万円から1800万円程度という感じです。
マンションでも戸建て住宅でも、基本的には面積が広くなるとリノベーションの費用も高くなると考えておくといいです。但し同じ広さでも、リノベーションの内容や使う材料によって金額は大きく変わってきます。
リノベーションの見積り項目とコスト大小
リノベーションに掛かる費用には、色々な項目があります。実際に見積もりの項目をみながらコストが大きい所とそうでない所を把握してどんな工事がコスト的に掛かるのかみてみましょう
仮設工事
仮設工事とは、共用部などの養生・材料の荷揚げ・完成後のクリーニング・産廃物の処分費などが含まれます。【コストは小】
解体工事
解体工事とは、既存のトイレや洗面台・お風呂などの設備機器の他に室内の壁や天井の解体、畳があれば畳の処分費が主に含まれます。但しこの解体工事は解体屋と言う専門の業者が解体するのか、それとも大工が解体するのかで金額は大きく変わってきます。【解体する範囲などによってコストは変動】
大工工事
大工工事とは、文字通り大工の工賃に天井や壁の材料などが含まれます。一般的にリノベーション工事の金額の大方を大工工事が占める為、リノベーションの費用の中でもっとも金額が高くなる部分です。【コスト大】
内装仕上げ工事
内装仕上げ工事には、クロスだけの場合やクロスや塗装と言った内部の仕上げの工事の場合があります。クロスや塗装職人の工賃に加えて、材料費が含まれます。【コストは小】
ガス設備工事
ガス設備工事は、既存のガス管の閉栓や遮断・撤去と新しくなるキッチンなどのガス管接続工事が含まれます。作業できるのが指定ガス業者(大阪ガスの指定ショップなど)になるため、金額の調整をすることは難しいです。【コスト小】
給排水衛生設備工事
この工事は、お風呂や洗面・トイレ・キッチンなどの水廻りの工事になります。お風呂やトイレなどの設置などの材料費と工賃が含まれます。特にお風呂は、メーカー指定業者の組み立てになるので金額の調整は難しいです。【コスト大】
電気工事
電気工事に含まれるのは、既存の電気配線の撤去や新しくなる電気配線の配線やスイッチやコンセントの取付などの作業に掛かる工賃と材料が含まれます。注意ポイントして、照明器具に関しては、すべて含まれる場合とそうでない場合があるので確認が必要です。【コスト小】
左官工事
左官工事の内容は、壁や床にモルタルや珪藻土仕上げといった時には左官職人が必要になってきます。ここで含まれるのが材料費と工賃です。【コスト中】
建具家具工事
建具とはドアの事を言い、ドアの金額と取り付け費用が含まれます。またキッチンやTVボードなどを作るときは、家具職人が必要になってきます。但し大工が現場で作れる場合もあり、家具職人が作るよりコストが抑えられる場合もあります。【コスト大】
タイル工事
キッチンや壁・床にタイルを貼る場合には、タイル職人が必要になります。工賃と材料費が含まれます。【コスト小】
塗装工事
塗装工事は、壁や天井の塗装だけなく棚板やドアなどの塗装作業も含まれます。内装仕上げ工事の項目に入る場合もありますが、塗装工事として項目を分ける場合もあります。【コスト小】
雑工事
雑工事(ざつこうじ)という項目があります。これは網戸の張替えや各職人の手伝い・清掃などで、上記の項目のどれにもあてはまらない工事の事を言います。【コスト小】
その他に諸経費や現場管理費に設計デザイン費などが含まれます。ここで注意ポイントです。現場管理費には、「管理」と「監理」があります。管理の方は、施工業者による管理で各職人の段取りや材料の手配・工事現場での不具合等の連絡などが、管理です。一方「監理」は、施工業者とお客様の間に入り、双方の調整や現場の状況・工事状況のチェックなどが監理です。
管理と監理は同じ読み方ですが、まったく違います。管理は施工業者が行い、監理は設計事務所などが行います。これらはまったく別のものなので、見積もりは別々になるのが正しい見積もり項目になります。
リノベーションの費用に大きく影響するところを工夫する
リノベーションの費用でもっともコストを占めるのが、解体工事と大工工事そして建具家具工事です。それぞれの工事を工夫することで、リノベーションのコストは落ちてきます。
解体工事では、解体屋という専門の解体業者を入れるのが早く解体してくれますがその分費用は高くなってしまう場合があります。解体業者でなく大工や他の職人で解体したり、すべての壁や天井を解体するのではなく間取り変更後も影響がない箇所は、解体せずに再利用したりすることで解体工事のコストを落とすこともできます。
大工工事では、大工の手間を減らせばコストは落とせます。例えば壁と壁との間仕切壁(まじきりかべ)と言われるものを少なくしたりすることも有効です。また解体時に使える壁や天井を残すことで、大工の手間も減ってきます。ただ大工工事のコスト削減は、無くせる壁や天井はそれほど多くないのでそれほど大きく削減は難しいです。
建具家具工事は、コストを落とすのは容易です。ドアの枚数を減らしてカーテンなどで代替えしたり、同じ造作キッチンでも引出しの数を減らしてオープンとしたりや収納棚に扉を付けない。といった比較的簡単な作りにしてあげるとコストが下がってきます。
同じ60㎡の間取りでも、リノベーション費用に大きく開きが出てくるのがこういった所を利用できるかどうかで変わってくるためです。その他にも設備機器のグレードや内装仕上げの材料も関係してきます。
工夫ひとつで大きく変わる
リノベーションの費用は、工夫することで大きく変わります。同じものでも作り方を変えたり、元々ある物に手を加えたり。とすることでコストを落とすことが出来たりします。
例えばキッチンでは、メーカーなどの元々あるキッチンに手を加えることでオリジナルキッチンに近づけることもできたりします。また一部の材料を施主支給としたりすることも有効です。
その他にも天井を作らずコンクリートを見せる仕上げにしたり、仕上げの一部をDIYしたりすることもコストを下げる手段として有効です。
予算内で理想を実現するのが最終目標
予算内で理想を叶えるのが目標です。その為には、考えるということが大事になってきます。こういうタイルを使いたいけどこのタイルじゃ予算オーバーになる。ここはドアがあった方がいいけどドアを付けると・・・やこういう間取りにすれば壁が少なくて済む。という具合に考えることが予算内に理想を実現するためには必要です。
リノベ会社などから出てきたプランをそのまま鵜呑みにするのではなく。一緒に考えるのがリノベーションの醍醐味。しんどい思いをすればするほど、予算内に理想の住まいが実現できるのです。
まとめ
リノベーションの費用は誰もが気になるところです。この予算でできるのかな?という心配はあると思います。理想全てを予算内に実現するのは、正直難しいところです。しかし如何に工夫し考えることで予算内に理想に近づけることができます。この予算で理想を実現できるのだろうか?ではなくこの予算で理想に近づける。という発想が大事です。その為には、まかせっきりにするのではなく手間をかける。という事が大事ですし、それがリノベーションの醍醐味です。
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