団地をリノベーションする時の基礎知識

リノベの基礎知識(団地編)

投稿日:2023年6月28日 | 最終更新日:2023年8月2日

団地をリノベーションしたい!リノベーションして住みたい!と思っていませんか?団地という建物は少し特殊な構造をしている建物です。今回は団地をリノベーションする時のポイントを説明していきます

扉を開ければ異空間!団地リノベーションの魅力

団地の構造は特別な構造をしている

団地はマンションと同じコンクリート造ですが、マンションとはまったく違った建てられ方をしています。マンションは、柱と梁で構造を支えていますが、団地は壁と梁で構造を支える壁式構造と言われる構造で建てられてる場合が多いです。

壁式構造は、梁の高さが大きくまた部屋と部屋の間にコンクリートで作られた壁が存在します。これらは一切壊すことが出来ない為、間取り変更を伴うリノベーションでは大きく制約を受ける場合があります

対面キッチンは難しい

団地のキッチンは、壁付けキッチンがほとんどです。リノベーションでキッチンを対面にしたいという場合は、団地では難しいというのが現実です

なぜ対面キッチンにできないか?それは団地特有の排水管が関係してきます。団地のキッチン排水管は、壁つたいに埋め込まれている場合が多く、その為排水管勾配が取りにくいというのが原因です。

団地リノベキッチン

ただ絶対に対面キッチンが出来ないか?というわけではなく、2列配置にしたり、カウンターを作ったりする事で対面キッチンの様にする事は可能です。

キッチンにカウンターを設けた団地リノベーション事例はこちら

トイレの位置はほとんど変更できない

団地のトイレは、トイレ内に縦管と言われる排水管があります。この縦管に排水を接続する為トイレの位置を大きく変える事は、排水勾配が極端に急になったりする為、団地のトイレの位置を変える事は難しいです

団地リノベのトイレ

お風呂の大きさも制約を受ける

団地のお風呂はタイルでできた壁やコンクリートに塗装した壁でできている場合が多く、これらのお風呂を在来工法というお風呂です。

リノベーションでお風呂をユニットバスに変更する時、ユニットバスの大きさに限りが出てきます。選べるユニットバスに限りがありますが、ユニットバスに変更する事はできる場合が多いです

給湯器がつけれない場合もある

マンションでは外部に給湯器がついており、そこからお風呂や洗面、キッチンといったお湯を使う場所に配管されています。しかし団地は、給湯器がついている場合が少なく、お風呂から外部に突き出したバランス釜という物からお風呂や洗面でお湯が使える様になっています。

ただキッチンまでお湯の配管がされていない場合が多く、キッチンには小型湯沸器という物が設置されている場合が多く、リノベーションではこれらがひとつの問題点となることがあります。

しかしこれらも解決方法があり、オールインワンという3カ所でお湯が使えるバランス釜があります。これを使うことで問題なくキッチンでもお湯を使える様になりますが、ひとつだけ問題があります。それはオールインワンに対応したユニットバスしか設置できないという事です。

団地は結露しやすい建物

団地は結露がしやすい建物です。マンションも同じことがいえるのですが、団地は特に断熱材が施工されていない事や窓ガラスがアルミサッシや単板ガラスと言われるガラスの為、結露やカビが頻繁に起こる建物です。

それらをリノベーションで解決するには、必ず断熱材を施工し、サッシやガラスは変更することが難しいので、内窓を設置する事は団地リノベーションでは必須になってきます。

制約が多い団地だけどリノベするにはいい建物

団地は制約が多く注意する事も沢山ありますが、リノベーションするにはとても良い建物です。まず、物件価格が安くその分リノベーション代に多く金額を充てれる。次に家族の顔が見やすい広さです。団地の多くが60平米前後の為、それほど広くないためです。

最後に頑丈に建てられているのが団地です。壁式構造はとても強い構造です。その証拠に、何度も地震を経験した団地が今も数多く存在しています。

まとめ

団地をリノベーションするには、制約が多く難しい建物には間違いありません。しかし制約をクリアされすれば、団地をリノベーションする事はなんら問題ありません。今コンパクトな暮らしや団地の魅力が再認識されてきています。団地という建物を利用してリノベーションするのもこれからの住まいのあり方ではないかと思います。

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